シミやニキビ痕など、様々なお悩みに適した施術「フォトフェイシャルステラM22」とは?効果や施術経過についても解説

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師)

美肌作りのために皮膚科や美容外科でうけられる、人気のフォトフェイシャル治療。そんな美肌治療機器の進化は目覚ましく、今、バージョンアップした最新機器「フォトフェイシャルステラM22」に注目が集まっています。その効果や施術経過について解説しましょう。

フォトフェイシャルステラM22とは

今回ご紹介する「フォトフェイシャルステラM22」は、IPL(Intense Pulsed Light)という光を照射することで、シミをはじめとする肌のさまざまなトラブルを改善できる、美肌治療機器です。ルミナス社のIPL技術が用いられたフォトフェイシャル治療は、日本では2001年に初めて承認されました。そこから、さまざまな技術が進歩し、2021年2月に厚生労働省の薬事承認を受けた「フォトフェイシャルステラM22」は、これまでよりさらに効果的で安全性の高いものです。一人ひとりの肌の状態に合わせて光を調節するため、肌のお悩みを解決し、総合的な美肌を目指すことができます。

IPLの仕組み

フォトフェイシャルステラM22で使われる光エネルギー・「IPL」は、黒い色素や赤い色素に吸収される性質があります。照射したIPLが黒いメラニン色素に吸収されると、熱の作用によってメラニンが破壊されます。分解されたメラニンは、ターンオーバーによって排出されるため、肌の表面に浮き上がった後、徐々に薄くなっていきます。そのため、広範囲のシミやそばかすにアプローチすることができます。また、赤い色素にも反応するため、ニキビ痕を目立たなくしたり、赤ら顔の改善にも効果的。その上、肌のコラーゲンにも作用するためハリや小じわ、毛穴のお悩みにも効き目があります。

フォトフェイシャルステラM22は、複数のフィルターを使い分けることで、光の波長や出力を細かく設定することが可能になっています。治療内容を肌の悩みや肌質に合わせてカスタマイズしトラブルの原因にフォーカスするため、肌への負担が少なく、ターゲットにのみダメージを与えることができるのです。

IPLとレーザーの違い

フォトフェイシャルステラM22によるIPLの治療は、レーザー治療と混同されがちですが、さまざまな違いがあります。まず、最も大きな違いは、肌へのダメージや負担。レーザー治療は、照射直後の赤みやヒリヒリ感が強く、1週間程度炎症止めの軟膏を塗布したり、絆創膏で保護するケースもあります。一方、IPLは治療による赤みも当日〜翌日には落ち着き、施術直後から洗顔やメイクが可能となります。また、レーザー治療の施術はターゲットのみで、トラブルの部位によってレーザーを使い分ける必要がありますが、フォトフェイシャルは顔全体に施術可能なため、しみやそばかす、ニキビ痕、小じわ、といった悩みにまとめてアプローチすることが可能です。IPL、レーザー共に、美肌治療の選択肢となりますが、肌全体のケアを一度にでき、ダウンタイムがほとんどないという点は、フォトフェイシャルステラM22の強みです。

フォトフェイシャルステラM22、施術の流れ

実際にフォトフェイシャルステラM22の施術を受ける場合の流れをみていきましょう。

まず初めに、スタッフと医師による問診や診察があります。肌の状態チェックや悩んでいる部分などを踏まえ施術内容を決定するため、気になる点はきちんと相談しましょう。施術前に、産毛がある場合は剃毛します。目はゴーグルで保護し、ジェルを塗布した上で、フォトフェイシャルM22が照射されます。施術中は、まぶしい光を感じ、輪ゴムではじかれたような痛みを伴います。施術内容によりますが、治療にかかる時間は15〜40分程度です。

施術後は多少の赤みやヒリヒリ感が生じることもありますが、クーリングや炎症止めの軟膏で落ち着きますので、気になる方はその旨を伝えましょう。最後に化粧水と乳液で保湿し、施術は完了となります。直後から通常のメイクも可能ですが、肌が敏感な状態になっているため、強くこすらないよう注意が必要です。そして紫外線対策は必ず行いましょう。

施術前後に知っておきたいポイント

フォトフェイシャルステラM22は、幅広い年齢が対象となりますが、皮膚炎の人や日焼けしている人、妊娠中・授乳中の人、肝斑のある人など、施術を控えた方が良いケースもあります。体質や症状によっても異なるため、あらかじめ確認しましょう。

施術後は、治療の反応として7〜10日程度、シミが濃くなったように感じますが、ターンオーバーによって排出され徐々に薄くなっていくため心配ありません。また、1回の治療でも効果を実感できますが、1ヶ月に1回の間隔で5〜6回程度治療を継続すれば、より効果が増大します。

さらに、より美しい肌を目指すには、他の施術を併用することも可能です。たとえば透明感やハリをだしたい場合は、美白力や保湿力にすぐれたビタミンCを導入するイオン導入や神経幹細胞から抽出された高機能ペプチド美容液を導入するケアシス、毛穴の汚れが気になる場合は、ディープエレクトロクレンジングやスキンスクライバー、術後の赤みやヒリヒリ感などのダウンタイムのケアを行いたい場合は、肌の治癒力と肌代謝を促すLEDヒーライトⅡといったさまざまなメニューがあります。

フォトフェイシャルステラM22は一人ひとりの肌の状態に合わせて、総合的な美肌を目指せるものです。日々のスキンケアでは肌のお悩み改善に物足りなさを感じる時、スペシャルケアとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • フォトフェイシャルステラM22は、IPLという光を照射する美肌治療機器
  • 厚生労働省の薬事承認を受けており、安全性の高い美肌治療と言える
  • 肌の状態に合わせて光を調節するため、悩みを解決し総合的な美肌を目指すことができる
  • フォトフェイシャル治療はレーザー治療よりもダウンタイムが短く肌への負担が少ない
  • 施術中はまぶしい光と輪ゴムではじかれたような痛みを伴う
  • 施術後は、保湿と紫外線対策を徹底し、メイクも可能だが強くこすらないよう注意する
  • 施術後、数日は治療の反応でシミが濃くなるが、ターンオーバーによって徐々に薄くなる
  • 1回の施術でも効果を得られるが、継続して施術を受けると効果が増大する
  • より美しい肌を目指したい場合は、フォトフェイシャルと他の施術の組み合わせも可能
  • フォトフェイシャルステラM22は、スペシャルケアとして美肌作りの強い味方となる