毛穴

毛穴の症状にはいくつかのタイプがあります。
過剰な皮脂分泌や汚れの洗い残し、老化などにより毛穴は開きます。
毛穴の症状により原因が異なり、治療法も異なります。
それぞれの原因に応じた適切な治療を選択しましょう。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医の診断のもと適切な治療をお受けください。

毛穴の種類

黒い毛穴

毛穴はそれほど開いていないものの、毛穴に黒い点がみられる状態です。
この症状には毛が生えているものと角栓によるものがあります。

毛が生えているもの

一見、黒ずみのように見えていてもよく見ると短い黒い毛が生えていることがあります。
やや毛深い方に見られます。

角栓によるもの

過剰な皮脂分泌、または角質や毛穴に詰まった皮脂や汚れに対しての、肌の不十分なケアが原因です。
肌の代謝がうまくいかなくなると、表面に古くなった角質が溜まり、それが皮脂とくっついて角栓となります。毛穴に角栓が長く詰まっていると、空気に触れることにより、酸化して黒くみえるものがあります。
しかし、毛穴パックや手を使って角栓を押し出したり無理矢理引き抜いたりすると、毛穴の入り口が広がってしまい、角栓がさらに肥大化、やがて毛穴が開いたままの状態になってしまうので、適切な治療を行いましょう。

開き毛穴

毛穴が円形に開いた状態です。
大きさが均一に開いたものと、ところどころ大きく開いた毛穴が混在するタイプがあります。

均一な開き毛穴

均一な毛穴の開きは皮脂腺の発達が原因で、体質的にオイリー肌な方、加齢とともに皮脂腺が発達した方に見られます。
皮脂は、肌に皮脂膜を張ることで乾燥を防ぎ、外部の刺激から肌を守るという役割を持っています。しかし、過剰に分泌すると古い角質と皮脂とが混合し、毛穴に詰まり、毛穴が開いていきます。
日頃の食生活で糖質や脂質を摂取しすぎると、体外に排出しようとするため、過剰な皮脂分泌の原因の一つとなります。また、これらを代謝するために必要なビタミン類をきちんととっていないことも原因となります。
しかし、逆に皮脂を気にしてあまりに除去しすぎると、肌を守ろうとして過剰に皮脂が分泌して結果毛穴を広げてしまうこともあります。また、毛穴が開いたままの状態でいると、開いた毛穴に細菌が入り込み、ニキビなどの肌トラブルを招く要因になります。

不均一な開き毛穴

均一な毛穴の開きの中にある、ところどころの大きな開き毛穴はニキビ痕が原因です。
ニキビの強い炎症が長く続くと治癒後にニキビ痕が残ります。炎症が真皮層まで達すると、陥没してクレーターのような凸凹肌となる場合があります。

たるみ毛穴

毛穴が楕円形に細長く開いてしまったものは、加齢に伴う真皮のたるみが原因です。
コラーゲンが減少して肌のハリがなくなり、皮膚がゆるんできてしまうと、毛穴はすり鉢状に広がります。
小鼻の横近くの頬などによく目立ちます。

治療

毛が生えている黒い毛穴の治療

短い黒い毛が原因のため、脱毛をすることが適した治療方法です。
「レーザーフェイシャル」は、脱毛に加えて透明感・ハリのある肌へ導きます。さらに、皮脂腺を縮小させるため、皮脂の過剰分泌にも適した施術です。
角栓によるものが混在している場合は、「角栓による黒い毛穴治療」もご参照ください。

角栓による黒い毛穴の治療

古い角質や毛穴に詰まった皮脂や汚れに対してのケア、皮脂の過剰分泌を抑えることが重要となります。
古くなった角質を剥がして肌の新陳代謝を促す「ケミカルピーリング(サリチル酸)」が適しています。コラーゲン増生を促す「コラーゲンピール」もおすすめです。
極細な針で微細な穴を開けて肌の新陳代謝を促す「ダーマペン4」、ダーマペン4とコラーゲンピールを同時に行う「ヴェルベットスキン」、ダーマペン4の後に角質ケアにアプローチするマンデル酸・乳酸・ビタミンAなどが配合された薬剤を浸透させる「ウーバーピール」、毛穴の開きや角質ケアに適しています。
毛穴に詰まった皮脂や汚れを取り除く「ディープエレクトロクレンジング」や「スキンスクライバー」、角栓そのものの治療とは異なりますが、皮脂腺の働きをコントロールして角栓をできにくくして毛穴をひきしめる「イオン導入」や「ケアシス」もおすすめです。
毛穴の状態により、組み合わせ治療をおすすめします。

均一な開き毛穴の治療

皮脂の過剰分泌により開いた毛穴は、肌に極小の穴を無数にあけて新たな肌細胞を作るのを促す「CO2フラクショナルレーザー」や「ダーマペン4」がおすすめです。CO2フラクショナルレーザーは、1回の照射で10~15%が新しい肌に入れ替わります。(出典元:出版社:レーザー医学会、著者:大城貴史、大城俊夫、佐々木克己、文献「日レ医誌(JJSLSM)第33巻第2号(2012)」)
ダーマペン4とコラーゲンピールを同時に行う「ヴェルベッドスキン」は、肌質やツヤ感、ハリ感、保湿感に変化が見られます。
ダーマペン4の後にマンデル酸・乳酸・ヒアルロン酸・コウジ酸・ビタミンAなどが配合された製剤を浸透させる「ウーバーピール」は、ニキビ・毛穴におすすめです。
ダウンタイムが気になる方は、古い角質を剥がして肌の新陳代謝を促す「ケミカルピーリング(サリチル酸)」、ハリツヤ感もお求めの方は「コラーゲンピール」が適しています。
また、皮脂腺の働きをコントロールし、毛穴を引き締める「イオン導入」や「ケアシス」もおすすめです。よりアプローチしたい方には、「ケミカルピーリング(サリチル酸)」と「イオン導入」もしくは「ケアシス」を併用することをおすすめします。
ハリや毛穴の引き締めには「レーザーフェイシャル」もおすすめです。さらに、脱毛・美白・皮脂腺の縮小による皮脂分泌のコントロールも期待できます。

不均一な開き毛穴の治療

ニキビ痕に対しては、肌に極小の穴を無数にあけて新たな肌細胞を作るのを促す「CO2フラクショナルレーザー」や「ダーマペン4」がおすすめです。CO2フラクショナルレーザーは、1回の照射で10~15%が新しい肌に入れ替わります。(出典元:出版社:レーザー医学会、著者:大城貴史、大城俊夫、佐々木克己、文献「日レ医誌(JJSLSM)第33巻第2号(2012)」)
ダウンタイムが気になる方には、ダーマペン4とコラーゲンピールを同時に行う「ヴェルベッドスキン」がおすすめです。
ダーマペン4の後にマンデル酸・乳酸・ヒアルロン酸・コウジ酸・ビタミンAなどが配合された製剤を浸透させる「ウーバーピール」もおすすめです。
よりダウンタイムが気になる方は、古い角質を剥がして肌の新陳代謝を促す「ケミカルピーリング(サリチル酸)」、コラーゲンの増生を促しハリのある肌へ導く「コラーゲンピール」がおすすめです。

たるみ毛穴の治療

たるみが原因の毛穴に対しては、たるみ治療を行うことが適しています。
引き上げやハリ感に加え、タイトニングの変化が見られるのが、超音波とRFを同時照射できる「エクシリス」です。強い熱が加えられますが、マッサージを受けているかのような温かさを感じる程度の熱感の治療です。
「ダブロ」「リフテラV」は、高密度焦点式超音波(HIFU/ハイフ)を利用した特にたるみが気になる方に適した施術です。従来の機械では届かなかった筋膜まで強い熱が届くことで、皮膚の土台からしっかりと引き上がるため、メスを使わない自然なフェイスリフトとも呼ばれています。
「CO2フラクショナルレーザー」は、肌に極小の穴を無数にあけて新たな肌細胞を作るのを促すため、小じわやたるみに適した施術です。1回の照射で10~15%が新しい肌に入れ替わります。(出典元:出版社:レーザー医学会、著者:大城貴史、大城俊夫、佐々木克己、文献「日レ医誌(JJSLSM)第33巻第2号(2012)」)
「ダーマペン4」は、肌に極細針で肌に傷をつけることで肌の自然治癒により線維芽細胞が活性化、コラーゲンの生成を促すことでハリのある肌へ導きます。
ダーマペン4を先に行いコラーゲンピールの有効成分を皮膚深部に届ける「ヴェルベットスキン」はコラーゲンの再生を促して柔らかくツヤのあるヴェルベットのようなお肌に導きます。
「コラーゲンピール」は、高濃度トリクロロ酢酸(TCA)が真皮深層まで浸透し線維芽細胞増殖因子を活性化させ、施術後数ヶ月に渡って真皮に新しいコラーゲンが生成されるため、ハリやたるみが気になる方に適した治療です。
ダーマペン4の後にマンデル酸・乳酸・ヒアルロン酸・コウジ酸・ビタミンAなどが配合された製剤を浸透させる「ウーバーピール」もおすすめです。
空中からロングパルスYAGを照射する「ジェネシス/フェイスリフトレーザー」は、コラーゲンの増殖を促し、肌にハリと弾力を与えるため、小じわ・たるみに適した施術です。
医療用LEDのほんのり温かい光を浴びる「LEDヒーライトⅡ」は、細胞を活性化させコラーゲン・エラスチンの増産させるため、ハリ・ツヤのある肌へ導きます。また、筋繊維を太くすることによりしわ・たるみにも適したリラクゼーション感のある治療です。
ヒアルロン酸とお悩みに合った様々な薬品を、真皮の浅い層に広範囲に直接注入していく「水光注射」は、赤み・膨疹や内出血が出ますが、自己コラーゲンの生成が促されてハリ・弾力のある肌へ導きます。