ダーマペン4におすすめの併用施術って?ヴェルベットスキン等のコンビネーション治療もご紹介

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)

少ないダウンタイムで美しい肌を目指せるとして人気のダーマペン4。実は、ほかの施術と組み合わせることで、肌の変化をより実感しやすくなります。今回はダーマペン4におすすめの併用施術をご紹介します。

ダーマペン4とは

ダーマペンは、極細の針がついたペン状の機器のことで、肌に目で見えないほどのごく小さな孔をあける治療で用いられます。傷ついた肌が再生する過程でコラーゲンやエラスチンなどが生成されるので、治療を繰り返すと肌質が改善したり、肌の表面が滑らかになります。とくに、肌のハリやツヤを取り戻したいときや、小じわやクレータータイプのニキビ痕、毛穴などを目立たなくしたいときなどに行われます。また、顔以外の傷痕や毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん:二の腕などの皮膚の毛穴にできる小さなブツブツで、いわゆる「サメ肌」のこと)などの治療としても用いられています。 最新のダーマペン4にはペン先に16本の針がついていて、1秒間に最大1920個もの孔をあけられます。また、針の長さを変えられるため、肌の状態や部位によって針の届く深さを調節することも可能です。ダーマペン4は、単独でも効果を実感する人もいますが、ほかの施術と組み合わせることで、さまざまな効果を期待することができます。そこで、おすすめの併用施術を3つ挙げて、ご紹介していきましょう。

おすすめの併用施術(1)ヴェルベットスキン(コラーゲンピール)

ヴェルベットスキンとは、ダーマペン4とコラーゲンピールを組み合わせた治療法です。コラーゲンピールは、マッサージをしながら、「PRX-T33」という薬を浸透させるピーリング治療です。PRX-T33には、次の薬剤が配合されています。

  • TCC(トリクロロ酢酸):コラーゲンなどを活性化させる
  • 低濃度過酸化水素:皮がむけたり、赤みが出るのを抑える
  • コウジ酸:メラニンの生成を抑えて、シミをできにくくする

これらを配合した薬剤を浸透させることで、小じわ、シミやくすみなどを目立たなくしたり、ハリやツヤを出すといった効果が期待できます。さらに、ダーマペン4を組み合わせることで、肌のキメやツヤがより出やすくなり、肌質の違いを実感しやすくなります。
ヴェルベットスキンの所要時間は、顔全体で1時間ほどです。はじめに、麻酔薬を塗ってからダーマペン4で肌にごく小さな孔をあけていきます。その状態でコラーゲンピールを塗布していくことで、薬剤がより肌に浸透しやすくなります。最後に肌を冷やしてクリームを塗り、治療は終了します。
人によっては、治療後にほてりや赤みの出ることがありますが、数日たつと症状は治まっていきます。そのほか、内出血やむくみ、かゆみ、乾燥、皮むけなどの症状も出ることがあるものの、いずれも数日から10間ほどで落ち着きます。ただし、治療後に肌をこするなどの刺激が加わると、炎症症状が悪化する可能性があるので、注意しましょう。また、治療後は肌が敏感な状態にあるため、1週間ほどは紫外線対策をとくに徹底するようにしましょう。

おすすめの併用施術(2)ウーバーピール

ウーバーピールもダーマペン4と併せて行うピーリング治療の一つですが、コラーゲンピールとは使用される薬剤が異なります。ウーバーピールで用いられる薬剤には、マンデル酸、乳酸、ヒアルロン酸、コウジ酸、ビタミンAなどが配合されていて、角質を剥離させ、肌の新陳代謝である「ターンオーバー」を促します。角質に対してアプローチするため、軽度の炎症を伴うニキビやニキビ痕の赤みの改善に効果を発揮します。また、古い角質が除去されることで、くすみやシミが目立ちにくくなったり、毛穴のつまりが解消されやすくなります。さらに、ダーマペン4と組み合わせて行うことで、肌のハリやツヤといった効果も期待できます。ちなみに、さらなる効果を実感したい場合は、LEDヒーライトⅡや一部の注射治療(美白注射、プラセンタ注射・点滴、高濃度ビタミンC点滴)との併用もおすすめです。
ここで、ウーバーピールの治療の流れについてご紹介していきましょう。
ウーバーピールも、治療にかかる時間は顔全体で1時間ほどです。ヴェルベットスキンと同じく、ダーマペン4で肌に孔をあけてから薬剤を塗っていきます。その後、クーリングをし、クリームを塗って終了となります。
治療中や治療後に痛みや赤み、ほてりなどが出たり、治療後~10日間ほどは、内出血、むくみ、かゆみ、乾燥、皮むけの症状が現れることがあります。次第に落ち着いていきますが、こするなどの刺激を与えないように注意しましょう。また、ヴェルベットスキンと同じく、治療後1週間ほどは紫外線対策をしっかり行いましょう。

おすすめの併用施術(3)LEDヒーライトⅡ

LEDヒーライトⅡは、LED(発光ダイオード)を使って行われる治療の一つで、最近、多くの美容皮膚科などで取り入れられています。LEDヒーライトⅡには1800個ものLEDライトが搭載されていて、波長の異なる2種類のLEDを連続で照射することができます。皮膚表面の表皮から、皮膚の奥にある筋肉層にまで幅広くアプローチすることが可能で、ニキビやニキビ痕の赤み、しわ、たるみ、くすみやシミ、クマなどの改善や、血行促進などを目的に用いられます。また薄毛治療などにも適応しています。
このように、幅広い悩みに対応できるLEDヒーライトⅡは、さまざまな治療と併用されています。ダーマペン4もその一つで、併用することでハリやツヤの改善をより実感しやすくなります。ダウンタイムの軽減にも効果的です。
ダーマペン4(やウーバーピール)と併用する場合は、治療の前あるいは直後に11分間、LEDヒーライトⅡを照射します。照射中に痛みなどを伴うことはなく、ほんのりとした温かさが感じられます。

併用施術に興味のある人は医師に相談を

ここまでダーマペン4の併用施術をご紹介してきましたが、「併用施術を受けてみたい」という人は、まずは医師に相談することをおすすめします。とくにピーリング治療の場合、アレルギーなどの問題があり、体質によっては受けられないことがあります。ですから、カウンセリングの際に、既往歴なども含めて医師とよく相談し、最適な治療法を選択するようにしましょう。

まとめ

  • ダーマペン4は、16本の極細の針がついたペン状の機器を使って、肌にごく小さな孔をあける治療法
  • ダーマペン4は、傷ついた肌が再生する過程でコラーゲンやエラスチンなどが生成されることから、肌質の改善が期待できるが、より効果を実感したい場合にはほかの治療との併用もおすすめ
  • ヴェルベットスキンは、ダーマペン4とコラーゲンピールの併用施術
  • コラーゲンピールは、TCC、低濃度過酸化水素、コウジ酸が配合されたPRX-T33を塗布するピーリング治療
  • ダーマペン4とコラーゲンピールを組み合わせることで、肌のキメやツヤがでやすくなったり、肌質の違いを実感しやすくなる
  • ヴェルベットスキンは、治療直後から赤みなどの症状が出ることがあるが、次第に落ち着いていく
  • ウーバーピールもダーマペン4と併用して行うピーリング治療だが、角質にアプローチする成分が多く配合されている
  • ウーバーピール治療を受けることでターンオーバーが促されるため、軽度の炎症を伴うニキビ、ニキビ痕の赤み、くすみやシミ、毛穴のつまりなどの悩みにアプローチできる
  • 治療後は痛みや赤み、ほてりなどの症状が出ることがあるが、次第に落ち着く
  • LEDヒーライトⅡは、1800個のLEDが搭載された機器で、ニキビやニキビ痕の赤み、しわ、たるみ、くすみやシミ、クマなどの改善や、血行促進など、さまざまな効果が期待できる
  • LEDヒーライトⅡは、ほかの治療と併用されることが多く、ダーマペン4もその一つ
  • ダーマペン4との併用施術に興味のある人は医師に相談を