蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹(じんましん)は、皮膚の一部が突然に赤くくっきりと盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。
大抵は痒みを伴いますが、チクチクとした痒みに似た感じや焼けるような感じを伴うこともあります。個々の皮疹(ブツブツや赤み)は数十分から数時間以内に消えるのが普通ですが、中には半日から1日くらいまで続くものもあります。症状が激しい場合には次々と新しい皮疹が出没し、常に皮疹が現れているように見えることもあります。
膨疹(皮膚の盛り上がり)の大きさは1~2mm程度のものから手足全体位のものまで様々で、また一つ一つの膨疹が融合して体表のほとんどが覆われてしまうこともあります。形もまた様々で、円形、楕円形、線状、花びら状、地図状などと表現されますが、それらの形に本質的な意義はありません。
蕁麻疹(じんましん)には、強い痒みと赤みを伴い、全身に出現する急性蕁麻疹、体の一部に出たり退いたりを長期間繰り返す慢性蕁麻疹があります。
急性蕁麻疹の原因は、食事・薬・ウイルス感染などはっきりしていることがあります。
慢性蕁麻疹は、体調不良やストレスなどをきっかけとして、体が発疹の出やすい状態になっており、はっきりとした原因がわからないことが多いです。
まれに内科的疾患が原因で蕁麻疹(じんましん)が出る場合があります。
このため蕁麻疹(じんましん)の方は、採血を行い肝機能、腎機能、血球の状態などを調べる場合があります。
ただし、これはアレルギーなどの原因を特定する検査ではありません。
血液検査にて異常がでた場合には内科にて精密な検査(レントゲン・超音波検査など)が必要になります。

治療

内服・外用・注射療法

発疹が全身に出て痒みが強い場合には、解毒剤(ネオファーゲンなど)の注射・点滴を行い、副腎皮質ホルモン(セレスタミンなど)を短期間内服します(1日3~6錠を数日)。
症状が改善したら内服量を減らします。
症状が部分的で繰り返す場合は、一定期間抗アレルギー薬の内服を行います。
痒みのある部位にはレスタミン軟膏などを外用します。

経過

長期間(数週間以上)にわたり出没を繰り返す慢性型の蕁麻疹(じんましん)は治療が困難です。
このようなケースでは、抗アレルギー剤を毎日内服することで蕁麻疹(じんましん)が全く出ない状態をつくります。
数種類の薬から自分に合った組み合わせを見つける必要があります。
全く出ない状態を1~2週間続けてから徐々に薬を減らしていきます。
急に薬をやめると蕁麻疹が再発し易いので、少しずつ体を慣らしていきましょう。

料金

症状により処方する薬や処置が異なりますので、診察時に医師にご確認ください。